核家族化や少子高齢化が進む中、実家が空き家になるケースも増えているのが現状です。
そんななか、終活の一環として「実家じまい」が注目を集めています。
そこで今回は、実家じまいとは何かについてご説明したうえで、準備や処分方法についても解説します。
実家じまいを検討している方は、ぜひ参考にしてみてください。
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実家じまいとは、自分たちが住まなくなった家を売却したり、賃貸物件やサービス付きの高齢者住宅などに住み替えたりすることをいいます。
生まれ育った我が家に、子どもたちが継いで住み続けることが当たり前だった時代から、核家族が増えたことにより、現代では自立した子どもが実家を継がないということも珍しくありません。
一方、子どものいない夫婦も増えているため、家を継ぐ方がいないというのも原因の1つです。
これにより、近年は「空き家」が社会問題となっています。
空き家問題
空き家問題では、近隣や地域に悪影響を与えることがもっとも大きな要因とされています。
空き家が放置されると、老朽化に伴い家屋の倒壊や景観の悪化、不衛生な状態のため害虫や悪臭などが発生し、多大な迷惑がかかります。
また、不法占拠や不法侵入といった犯罪リスクや、空き家内での放火による犯罪発生リスクも高くなるでしょう。
そのため、地域の治安にも深刻な影響を与えてしまうのが現状です。
しかし、空き家が年々増えていることから、社会問題となってきています。
また、空き家問題以外でも家じまいをおこなう主な理由は2つあります。
子どもに迷惑を掛けないため
古い家を受け継ぐとなると、メンテナンスに手間や費用がかかるうえ、固定資産税だけでも大きな負担となるため、負の遺産となる可能性が高くなります。
そのため、子ども世代に負担を掛けないように、元気なうちに家じまいをおこなうのです。
また、相続においてもトラブルになりやすい不動産を残さないように、自分の代で終わらせようとする方も多いでしょう。
家じまいをおこなうことで、売却資金を賃貸や訪問介護費、老人ホームへの住み替え費用に充てたり、亡くなった後の遺品整理や葬儀、お墓の費用に充てたりすることも可能です。
そうすることで、子ども世代に資金面での負担を掛けないように備えておく手段の1つとなるでしょう。
自分のため
家族でみんなで住んでいたときは狭く感じても、夫婦2人になると広すぎると感じることもあるでしょう。
高齢になると、広い家をきれいに保つのが大変になったり、冷暖房の費用がかさんで生活に不安を感じたりすることもあるでしょう。
また、古い家ではバリアフリー性に欠けるため、安全面においても不安に感じるかもしれません。
そのため、家を処分し現金化したうえで、夫婦の生活に適した大きさの住宅に引っ越し、老後の負担を軽減しようと考える方が増えているのです。
実家じまいをおこなう前にやっておくと良い準備とは
ここでは、実家じまいをおこなう前にやっておくと良い準備を3つご紹介します。
実家についての話し合いをおこなう
まずは、親や兄弟と「実家」をどうするかの話し合いをおこないましょう。
家を所有しているのは親であるため、子どもとしては親の意向を尊重したいと思うかもしれませんが、後々処分するようになって苦労するのは、子ども世代や孫世代です。
親の意向だけでなく、子どもとしての正直な意見も伝えることが重要です。
話し合いにより、実家を売却し子どもの家の近くに引っ越したり、高齢者施設に移ったりと、健在なうちに実家じまいを考えることもあるでしょう。
財産を把握しておく
親が元気な間に、親の財産を正確に把握している方は少ないでしょう。
所有しているのは実家だけでなく、農地や山林なども所有している可能性もあるため、預貯金だけでなく不動産や有価証券なども把握しておきましょう。
また、親が亡くなった後に預貯金や不動産の相続手続きをおこなう際も、情報を把握しておくと相続手続きがスムーズに進みます。
住み替えの準備をする
実家を手放す選択をした際は、マンションや施設、セカンドハウス、二世帯住宅といった住み替えを検討しなければなりません。
広すぎる一戸建てに住み続けると、体力や気力の衰えにより掃除や手入れが行き届かなくなったり、固定資産税の支払いが不安になったりすることもあるでしょう。
その点、賃貸マンションであれば、手ごろな広さで生活がより便利になる可能性が高まります。
また、老人ホームや介護付き住宅などの施設に移るのもひとつの方法です。
実際に見学をして、さまざまな施設を比較したうえで決めることにより、納得した施設を選ぶことができるでしょう。
一方、セカンドハウスで憧れの田舎暮らしを始める方も少なくありません。
最近では、空き家を借りたい方向けに「空き家バンク」の運営をおこなっている自治体や、移住を積極的に受け入れて「田舎暮らし」をPRしている地域も多くあります。
しかし、都会生活と違って田舎暮らしを不便に感じる可能性もあるため、十分リサーチしたうえで検討しましょう。
さらに、二世帯住宅で子ども家族と同居するという方法もあります。
親は安心できるうえ、子ども家族も自分たちだけでマイホームを建てるより安価に建てられる点がメリットです。
ただし、形態についてはよく話し合っておきましょう。
完全分離型にするのであれば、玄関や水回りも独立したものを選ばなければなりません。
今後のライフスタイルを考慮し、きちんと話し合ってから決めましょう。
実家じまいや荷物の処分方法とは
家の処分方法としては、売却するケースと解体するケースがあります。
ここでは、売却や解体の方法についてご説明したうえで、荷物の処分方法についても解説します。
売却するケース
家を売却する場合は、まず不動産価値の査定をしてもらいます。
国土交通省が運営している「土地総合情報システム」というサイトを利用したり、不動産会社に直接依頼したりすると良いでしょう。
そして不動産会社と仲介契約を結び、広告の作成をして売却活動を開始します。
内覧希望者からの連絡が入ると物件の案内がおこなわれ、内覧後は条件交渉などがあり、購入希望者との交渉がまとまったら売買契約を締結します。
あとは、引き渡し日に物件を引き渡して、不動産会社に仲介手数料を支払うと取引の完了です。
解体するケース
建物を解体し、更地として売却する場合は、解体費用が発生します。
費用相場は、家の構造や大きさによっても異なりますが、木造だと1坪あたり2万〜3万円前後で、鉄筋だと3万〜5万円程度が目安となります。
また、解体業者によっては施工方法が異なったり、庭木や石の撤去などがあったりすると、そのぶん解体費用も変わります。
さらに、古い家屋を解体すると固定資産税が上がることもあるため注意が必要です。
荷物の処分方法
実家の荷物を片付ける際は、「処分」「残す」「保留」「リサイクル」に分けて、仕分け後の置き場所を確保しておきます。
処分するものは、庭先やベランダでも構いませんが、残したりリサイクルしたりするものは室内で保管しなければなりません。
最低でも6畳程度のスペースを確保できる置き場所を決めておきましょう。
まとめ
実家じまいとは、自分たちが住まなくなった家を売却したり、賃貸物件やサービス付きの高齢者住宅などに住み替えたりすることをいいます。
実家じまいをおこなう前に、家族で話し合い財産を把握し、場合によっては住み替えを検討しなければなりません。
家の処分方法には売却と解体がありますが、荷物の処分も必要であることを忘れないようにしましょう。
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